「補助金申請は、行政書士以外のコンサルタントに相談してはいけないのでしょうか」

「事業計画についてアドバイスを受けることも、行政書士法違反になるのでしょうか」

令和8年1月1日に施行された改正行政書士法を受けて、このような疑問を持つ事業者の方も増えているのではないでしょうか。

結論から申し上げると、補助金に関する相談や支援のすべてが、行政書士だけに認められているわけではありません。

一方で、国や地方公共団体などに提出する補助金申請書類を、他人から依頼を受け、報酬を得て業として作成する場合には、行政書士法上の業務制限が関係します。

そのため、補助金申請を外部へ依頼するときは、採択実績や料金だけでなく、誰が、どのような資格に基づいて、どこまでの業務を行うのかを確認することが大切です。

行政書士法は「令和8年に改正」ではなく「令和8年に施行」

今回の行政書士法改正は、令和7年6月13日に法律第65号として公布され、令和8年1月1日から施行されました。

改正後の行政書士法第19条第1項では、行政書士または行政書士法人でない者は、

「他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」

行政書士法に定める業務を行うことができない旨が明記されました。

ここで注意したいのは、今回の改正によって、これまで合法だった行為が新たに一律違法となったわけではないという点です。

衆議院総務委員会の審議では、この改正について、従来からの行政書士法の解釈を明確にし、違法行為の抑制を図るものであり、違法・合法の線引きを変更するものではないと説明されています。

したがって、正確には、

「令和8年から急に規制が始まった」

ということではなく、

「従来から禁止されていた有償の書類作成について、報酬の名目を変えても判断は変わらないことが、条文上より明確になった」

と理解するのが適切です。

補助金に関する「支援」と「申請書類の作成」は別のもの

補助金に関する業務を考えるときは、次の二つを分ける必要があります。

一つは、補助金制度の説明、経営相談、事業計画を考えるための助言などの「補助金支援」です。

もう一つは、官公署へ提出する申請書、事業計画書、収支計画書などを、依頼者に代わって具体的に作成する「申請書類の作成」です。

事業者が自ら事業計画を考え、その作成についてコンサルタント、中小企業診断士、税理士、金融機関などから一般的な助言を受けることまで、行政書士だけに限定されているわけではありません。

補助金の情報提供、経営課題の整理、事業の方向性に関する助言などは、それぞれの専門家が、その専門分野に応じて支援できます。

一方で、他人から依頼を受け、報酬を得て、官公署に提出する補助金申請書類を実質的に作成する場合には、行政書士法が関係します。

令和7年6月5日の参議院総務委員会では、雇用関係の助成金申請書類は社会保険労務士の独占業務であり、それ以外の補助金・助成金の申請書類の作成は、行政書士の独占業務であるとの説明がされています。

ただし、他の法律によって別の資格者に認められている業務や、各補助金制度に特別な取扱いが定められている場合は、その規定が優先されます。

したがって、

「補助金に関することは、何でも行政書士にしかできない」

という説明は正確ではありません。

より正確には、

「補助金に関する相談や助言は行政書士以外もできるが、報酬を得て申請書類を具体的に作成する場合は、原則として行政書士法上の資格が問題になる」

という整理になります。

事業計画の主体は、あくまで事業者自身

行政書士へ依頼すれば、行政書士が事業内容を一から考え、採択されそうな計画を自由に作ってよいということではありません。

補助金は、事業者自身が実施しようとする事業に対して交付されるものです。

そのため、事業の目的、商品やサービスの内容、経営上の課題、今後の目標などを最もよく理解し、最終的な意思決定をするのは事業者自身です。

行政書士の役割は、事業者に代わって架空の計画を考えることではありません。

事業者への丁寧なヒアリングを通じて、事業者が実際に考えていることや実施しようとしていることを整理し、公募要領や審査項目に沿って、申請書類として分かりやすく表現することです。

補助金獲得だけを目的として、実態と異なる計画や実行できない計画を作ってしまえば、たとえ採択されても、その後の交付申請や実績報告で問題になる可能性があります。

大切なのは、採択されやすそうな言葉を並べることではなく、事業者自身が実行でき、採択後も一貫して説明できる計画を作ることです。

「書類作成は無料、コンサル料だけ」なら問題ないのか

改正後の行政書士法第19条では、「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加されました。

そのため、

「申請書類の作成料は無料です」

「いただいているのはコンサルティング料だけです」

「システム利用料や会費として受け取っています」

と表示すれば、当然に行政書士法の規制を受けないということにはなりません。

実際に提供しているサービスの内容が申請書類の作成であり、別名目の料金がその対価であると評価される場合には、料金の名称だけを変えても判断は変わらない可能性があります。

一方で、コンサルティング料を受け取ること自体が、直ちに行政書士法違反になるわけでもありません。

事業者自身が書類を作成し、支援者が一般的な経営相談や助言だけを行っているのか、それとも支援者が申請書類を実質的に作成しているのかによって、判断は異なります。

契約書や請求書に書かれたサービス名だけではなく、実際に誰が何を行ったのかが重要です。

最後に事業者が送信すれば問題ないのか

補助金の電子申請では、最終的な送信操作を事業者本人が行う仕組みになっているものがあります。

しかし、

「最後の送信ボタンを事業者が押したから、それ以前の書類作成は誰が行っても問題ない」

と単純に判断することはできません。

行政書士法上問題になるのは、単なる送信操作だけではなく、報酬を得て申請書類を実質的に作成した者が誰かという点だからです。

ただし、オンラインフォームへの入力行為が、どこまで行政書士法上の「書類作成」に該当するのかについては、個別の行為やシステムの仕組みによって判断が分かれる可能性があります。

したがって、送信者だけを基準に一律に違法・合法を判断するのではなく、書類の内容を誰が考え、誰が文章化し、誰が入力し、どの業務について報酬が支払われているのかを、実態に即して確認する必要があります。

Jグランツには行政書士等への代理申請機能がある

政府の補助金電子申請システムであるJグランツには、事業者が行政書士等へ申請作成を委任するための代理申請機能があります。

Jグランツの事業者向けマニュアルでは、事業者自身で申請内容を作成することが難しい場合、行政書士等に委任し、受任した行政書士等が事業者に代わって申請内容を作成できる仕組みが案内されています。

一方、申請の最終的な提出は事業者自身が行う仕組みとされています。

ただし、Jグランツのシステム上、代理入力や委任関係を設定できることと、行政書士法その他の法律上、報酬を得てその業務を受任できることは、必ずしも同じ問題ではありません。

また、すべての補助金がJグランツを利用しているわけではなく、制度ごとに代理申請の可否や申請方法も異なります。

行政書士へ依頼する場合であっても、各補助金の公募要領、申請要領、システム上のルールに従う必要があります。

行政書士資格があるから、すべての補助金について、どのような方法でも代理できるという意味ではありません。

補助金申請を行政書士に依頼するメリット

補助金申請では、単に文章を整えればよいわけではありません。

申請要件を満たしているかを確認し、公募要領や審査項目を読み込み、事業者の現状、強み、課題、取組内容、経費、期待される効果などを、一貫した計画として整理する必要があります。

さらに、補助金は採択されれば終了という制度ではありません。

採択後も、制度によっては、交付申請、見積書の確認、発注、支払い、事業内容の変更手続、証拠書類の保存、実績報告、補助金額の確定などが必要です。

申請時に書いた内容と、実際に実施した事業や支出内容が異なってしまうと、補助対象として認められなかったり、補助金が減額されたりする可能性もあります。

そのため、申請の段階から、採択後の実施と実績報告まで見据えた計画を作ることが重要です。

行政書士へ依頼することで、法律上適切な資格者に申請書類の作成を依頼できるという安心に加え、申請要件の確認から採択後の手続まで、一貫した支援を受けられるというメリットがあります。

ワイズリンクス行政書士事務所の補助金申請支援

ワイズリンクス行政書士事務所では、事業者様のお話を丁寧に伺い、事業者様自身が実現したい事業を、審査する側に伝わる申請書類へと整理する支援を行っています。

当事務所の補助金申請支援では、主に次のような内容に対応しています。

・補助金の申請要件の確認
・事業内容や経営課題のヒアリング
・補助事業の内容とスケジュールの整理
・申請書、事業計画書などの作成支援
・対象経費や見積内容の確認
・GビズIDや電子申請の準備
・採択後の交付手続
・事業内容を変更する場合の手続
・実績報告書の作成
・補助金の入金までの進行確認

当事務所がこれまで申請支援を行った補助金については、採択率99%の実績があります。

ただし、補助金には審査があるため、当事務所へご依頼いただいた場合でも、採択を保証することはできません。

高い採択実績の中で蓄積した経験を生かしながら、

「申請要件を満たしているか」

「審査する側に事業の必要性が伝わるか」

「採択後に本当に実施できる計画か」

「実績報告まで一貫して説明できる内容か」

という点を確認し、申請前から補助金の入金まで、安心して進めていただけるようサポートいたします。

補助金申請は、採択後まで相談できる行政書士へ

今回の行政書士法改正によって、補助金に関する相談やコンサルティングのすべてが行政書士だけの業務になったわけではありません。

一方で、報酬を得て官公署へ提出する補助金申請書類を具体的に作成する場合には、行政書士法上の資格が重要になります。

また、申請書類作成料、コンサルティング料、サポート料など、報酬の名称を変えるだけで法律上の判断が変わるものでもありません。

補助金の事業計画を考える主体は、あくまで事業者自身です。

行政書士は、事業者様の考えを丁寧に整理し、法律、公募要領、審査項目に沿った形で申請書類へ落とし込み、採択後の手続まで支援する専門家です。

補助金を活用したいものの、

「自社が対象になるか分からない」

「事業計画をうまく文章にできない」

「採択後の手続まで対応できるか不安」

という事業者様は、ワイズリンクス行政書士事務所へご相談ください。

申請書の作成だけでなく、採択後の交付手続、実績報告、補助金の入金までを見据えて、丁寧にサポートいたします。

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